どうか怪我をしないで帰ってきて、私の愛しい人。
どうか死なずに帰ってきて、私の大切な人。
どうかいつもの笑顔で私の名前を呼んで、私のかけがえのない人よ。



















貴方が任務でここを出て、もう1ヶ月になりました。
いつ帰ってくるのでしょうか?いつ私に「ただいま」と言ってくれるのでしょうか?
いつ貴方に逢えるのでしょうか?
それとも、もう貴方は死んでしまったの?連絡も何も無いのです。
ゴーレムがあるのだから通信でだって良いから貴方の声が聞きたいんです。
聞きたくて堪らないのです。
そして貴方が生きているという事を確かめたいのです。




私は小さな小さな溜息をついてしまいました。
嗚呼、溜息をしてしまうと幸せが逃げてしまうって貴方は私に言ってましたね。
貴方のせいです、溜息をついてしまったのは。私のせいじゃありませんからね。




「はやく帰ってきて下さい、ラビさん・・・・・」




ぽつり、と呟きながら私は窓を開けて外の風にあたりました。
涼しくて、とても柔らかな風でした。
窓から遠くの方を眺めていました。
空はもう日がおちかけていて、オレンジとピンクとが混じった美しい空でした。




「私とラビさんみたいですね」




貴方が聞いているはずは無いのだけれど、口にしてみたかったのです。
聞いていますか?聞こえていますか?
そして貴方は生きていますか?




「何してるんさー、

「・・・・ラ、ラビさんッ!?」




私の真後ろに居たのはオレンジの髪の愛しい貴方。
貴方はいつもの素敵な笑顔をして、私の名を呼んでくれる。
それがとても懐かしくて、とても愛しくて、とても嬉しくて、私は貴方の胸に飛び込んだの。
生きてた。生きてたんですね。




「今まで何してたんですか!!」

「どゎさー!?」




私は貴方の胸の中で貴方を突然に怒鳴りつけたものですから、貴方は驚いた顔をしましたね。
でも私がどれくらい不安で堪らなかったか、わかるでしょう?
そしてやっと不安から解かれて私は泣き出して、貴方はオロオロ。
少し貴方を懲らしめてやろうと思った私は意地悪ですか?




「任務がちょっと長引いたんさー!だから泣かないでくれ、ーッ!!」

「・・・・本当に任務が長引いていただけですか?」

「そうさー、本当さ!オレはに嘘つかないさ!」

「知ってますよ。ラビさんはとても正直者です」




焦っている貴方の胸の中で、私は涙を瞳に溜めながらにっこり笑って貴方に言いました。
貴方は安心したように笑って、ぽんぽんと私の頭を撫でてくれました。




オレンジとピンクが混ざる空。
ラビさんを無事に帰してくれて、ありがとう。









----------
2006/8/02

思いっきりちゃん思考+ちゃん口調。
前のサイトでもこのヒロインを使ってました。
今度は閉鎖しないように頑張ります。

憐陽 もる

----------